妊娠初期に流産してしまう原因とは

流産の原因の中で、妊娠初期(22週未満)の流産は赤ちゃん側に原因があります。
防ぐことができない受精卵の異常が原因で、高齢妊娠や不妊治療での妊娠に流産が多いのも卵に異常がある確率が高いからなのです。
その理由は、染色体や遺伝子に異常があって細胞分裂ができなかったために起こってしまいます。

染色体の異常とは、誰にでも起こっていることで特別なことではないのです。
一般的な健康な成人男性の精子、女性の卵子の約2割に染色体異常があり、受精卵の約4割にも染色体異常があります。
その中で、生まれてくる子供の染色体異常はおよそ0.9パーセント。つまり異常のある受精卵のほとんどが途中で消滅してしまっているわけです。このことから、染色体異常のある受精卵の8割が着床前に消滅、うまく着床して途中まで成長後に流産になるのは1〜2割、その割合を乗り越えた受精卵が元気に成長して強い子供が生まれてくるのです。

流産をしてしまうと母親に原因があったのではないかと自分を責めてしまう方が多いですが、妊娠初期の場合ほとんどが受精の時点で運命が決まっています。母親が注意していても流産を避けられることはできません。
つまり、生まれた命は与えられた時間を全うして生きたということになります。